2024年10月28日 ブログ
歴史的な円安は民泊の宿泊単価にどう影響を与えているのか
一時は円高基調になっていた日本円も最近では(10月28日、現在)またじわじわと弱くなってきておりますが、少し振り返ること今年のGWには、ついに34年振りに1ドル160円台をつけました。
ちょうどゴールデンウィークと重なったこともあり、ニュースでは外国人観光客が大挙として日本に訪れ、買い物や食事を楽しむ姿と対比するように、円安に怯えながらサトウのごはんをキャリーケースに詰め込んで海外旅行に出国する日本人の姿が映されました。自分たちの国の通貨が弱くなっていることを顕著に示すこの映像は、SNSなどでも目立ち、ショッキングな印象を感じました。
歴史的な円安は民泊の宿泊単価にどう影響を与えているのか
弊社が管理している施設も前年、そしてコロナ禍の前より高単価で客室が販売されており、弊社の直近の決算も過去最高益を達成しました。
大阪・難波の道頓堀を歩くと外国人ばかりで、お店も私たち日本人が見ると「なんだ、これは」と思うようなものも多く、インバウンドのバブルを感じます。
また下記にニュースを引用しますが、何と訪日外客数が、12カ月連続でコロナ前の水準を上回っているということで、実際の数字でも大きなインバウンド需要を感じます。
ここで改めて、民泊を取り巻く環境や大きな流れを見ていきましょう。(弊社グレートステイの金融機関向けの決算報告資料より抜粋)
上の資料の通りで、9期目を迎えた弊社(運営代行事業は10年目)ですが、去年8期の決算は過去最高益となり、円安によって宿泊単価が大きくあがったことがデータとしても見てとれますが、特筆すべきは、グレートステイをとりまく大きな流れに書いた、『コロナによる非接触化の動き』というのが事業環境として大きな追い風になったことです。

株式会社構造計画研究所 RemoteLOCK のHPより引用
コロナ前も、現在も無人での運営を基本としているのですが、コロナの前に『無人運営ですので、鍵をkey boxから取り出してセルフチェックイン下さい』という案内メッセージを送っても、「何だ、人がいないのか」や「メールなんて見ていない、いま宿の前にいるので早く開けて下さい」などなど、怒声とともに電話をかけてこられることが多かったです。
コロナ禍で、多くの人がDX、つまりオンラインで合理的な事や効率の良さを求めるということに慣れて、ユーザーのオンラインへのリテラシーが向上したことと、上の写真のようにRemote Lockの電子錠など各社が商品を増えたことなども相まって、そのような電話は外国人からも日本人からも大幅に減りました。
サービスやテクノロジーも無人化を前提としたものが増え、さらに世界中が、非接触スタンダードな時期を数年過ごしたことで、民泊の無人運営が利用者にとっても特殊なものでなくなり、逆に時間の効率化や貸切を楽しむメリットを感じ、ユーザーの満足度が一気に向上しました。一棟貸切宿、一棟貸切ヴィラなどの言葉もコロナ禍を経て一気に増えたのもその事だと感じています。
民泊は儲かるから、すぐにでも参入するべきか?
上記のように良い事ばかりをあげましたが、私たちは10年間、大阪の民泊マーケットに向き合ってきているので、『民泊は儲かる』とそんなに簡単なことを言うつもりはありません。
歴史は繰り返すと言いますが、今後は東京オリンピックを前にして、供給過多になっていた2019年に需給バランスは近付いてくると考えています。
弊社には多くの問い合わせが毎日のように来ますが、その中でも半分以上の運営の受託はお断りしています。
例えば、「ワンルームマンションを賃貸で借りて民泊を始めたい」などをよく言われるのですが、ホテルの数も増えている中で、『なぜホテルではなく、この民泊に泊まるのか』という要素が弱い民泊施設はすぐに競争力を失うと考えています。
私たちは売り上げの中から手数料を頂く事業モデルなので、(弊社サービス案内はこちら)、私たちに受託するリスクはほとんどありません。
オーナー様がリスクを取って始めるからこそ、私たちは10年間の大阪に特化したマーケティングデータを鑑みて、収益性が良くないだろうな、今後も勝ち続ける民泊にはならないなと感じたら、その事をしっかりと伝えてあげられる誠実さを持った運営会社でありたいなと感じています。
話が少しそれましたが、ホテルにはない魅力、つまり施設の競争優位性を作っていくために、最近では、施設の中に岩盤浴やカラオケ、サウナを作るなどして、企画・開発の段階からお客様とがっつり並走することが増えています。
またホテルの外観の写真を載せる楽天トラベルやじゃらんと違い、民泊プラットフォームのAirbnbはお部屋のページを複数枚載せるようなユーザーインターフェースになっています。
直近で弊社が立ち上げた施設の写真を載せますが、UIから逆算し、その中でしっかりと目を惹くように、ユニークなキービジュアルを作りこむことを目指し、アーティストに依頼し、壁画の提案までしています。
弊社のデザインのプロデュースで、売上を5倍以上にしたお客様の声も載せています。参考にしてみて下さい。
初めての方向けの民泊セミナーもほぼ毎月開催しておりますし、企画・開発の段階からお客様と並走し、高単価・高稼働を目指すためのプロデュースを行うサービスもご用意しています。
こちらのページよりお気軽にお問い合わせください。