東南アジアのコンドミニアムを民泊にて運用するための立ち上げセットアップ業務でカンボジアに来ていました。
カンボジアは首都プノンペンの気温は30度を越えており、コンドミニアムの中央に位置するプールの誘惑に耐えながら(笑)セットアップ業務を行ってきました。
コンドミニアムを民泊として運営と聞くと、珍しく思われる方も多いかもしれませんが、逆に海外ではこのパターンが多いように感じています。

海外と日本の民泊

ある不動産会社の営業の方から滞在中に電話がありまして、いま東南アジアでコンドミニアムの民泊の立ち上げに来ていますというと、「え?民泊って日本のイメージが強かったので意外です」と言われたのが面白かったです。

そもそも「民泊」と日本でいうと、どうしても分譲マンションを勝手にホテルのようにして運営したり、地域住民とのトラブルであったり、メディアの影響もあって、マイナスなイメージで覆いつくされて語られがちです。

必ず「VS外国人」という対立構造で、知らない外国人が増えて気持ちが悪い、不安だなどと締めくくられることの多い、あのようなステレオタイプの「民泊」像は確かに日本特有のものかもしれません。

近年の民泊を取り巻く背景として、まず民泊の文化がなかった日本に「円安」や「LCCの発達」など様々な要因が重なり、インバウンド需要が高まり、圧倒的なホテル不足という現象が巻き起こりました。
(日本でも「農家民泊」という文化はありましたが、では実際にメディアで報じられる民泊がそれを指しているかというと違うためここでは割愛。)

そこに国境や法律を越えて、広がるインターネット上で、マンションや戸建てに限らずに住居空間を宿泊施設として貸し出せるAirbnbというサービスが広がりました。

圧倒的な供給不足の状況で起こった、インバウンド需要。そこに現れた優れた商品力を持つAirbnbというサービスの登場。

それらが民泊バブルとも言われた特需を起こし、その特需にあやかろうと多くの人が民泊を始めましたが、宿泊施設を運営したこともない多くの素人が、一般居住エリアでいきなり見様見真似の宿泊施設を始めるのですからもちろんトラブルは起こります。
ましてや外国人への免疫も少ない島国である日本ですとなおさらです。かなり省略しましたが、これが日本の「民泊」が起こった流れかなと考えています。

海外の民泊とバケーションレンタル

では海外ではどうだったかというと、ヨーロッパやアメリカであった別荘を持つ文化、そしてその別荘を自分たちが使わない期間には人に貸し出す習慣があったことから、そこに「バケーション・レンタル」という市場が存在しました。それが今なお続く海外での民泊の源流になっていると思います。

許可などを取得せずとも、アパートの1室を宿泊施設としてインターネット上で誰でもが営業を始めることが出来るサービスの威力は良くも悪くも画期的で、全世界で上記の日本の闇民泊のような状況が起きていることも事実です。

しかし時代の流れで形は変われども、バケーション・レンタルという文化があるヨーロッパやアメリカと日本ではその広がり、そしてメディアの反応は大きく異なっているように感じるのが私の感覚です。

少し話は脱線しましたが、同じように海外では「サービス・アパートメント」という市場(=これは日本でいう「マンスリー・マンション」に近い)も存在しており、それらが民泊と相性がいいのは想像出来ると思います。

正確にいうと、今までは少ない集客経路であったサービス・アパートメントやコンドミニアムのオーナーが盛り上がるバケーション・レンタルの仲介サービスを利用して集客の間口を広めたという方が説明しやすいかもしれません。

そういう意味では私たちは中国系からアメリカなど世界中のというと大げさかもしれませんが、多くのバケーション・レンタル仲介サイトを使い、各サイトの営業担当者とも密接な関係を築きながら、宿泊施設として売上をあげていく運営代行の会社でありますので、コンドミニアムのオーナーさんから運営のご依頼のお声がかかるのも自然な流れかもしれません。

今までの特需のように民泊=誰でも簡単に儲かるという訳ではなく、一つの運用の形として、「民泊」がしっかりと市場に定着し、私たちのような民泊の運営、管理会社が各自が持っているノウハウやスキルを役に立たせることが出来たらこれ以上ない幸せです。


写真はバケーション・レンタル仲介サイト大手のHomeAwayさんのアジア地域(APAC)営業部長とグローバル営業本部長、日本からの2名の社員さんがわざわざ弊社まで来て頂き、今後の日本の民泊市場について話した時のものです。
そのお話の中で、彼らもバケーション・レンタルというすでにアメリカにしっかりと存在するマーケットを狙っていくと話されていたことが印象的でした。(Homeawayさんはアメリカに本部を置く会社)

日本でも6月に民泊新法が始まり、しっかりと市場に「民泊」が根付いていくその一歩になるんじゃないかなと民泊運営、管理会社として非常に楽しみにしています。


こちらはセットアップ業務も落ち着いたので、弾丸で無理やりに足を延ばしたカンボジアの南の島での1枚です。意外に思われるかもしれませんが、カンボジアには綺麗なビーチも多数存在するんです。
私大崎はカンボジアに1年ほど住んでいましたので、当時はビジネス視察ツアーのアテンドなどのお手伝いもしていたので、東南アジアでの口座開設や法人開設の支援も行っていましたのでご紹介も出来ます。
純粋に観光の相談も承っていますので、気軽にこちらまでご連絡下さい(笑)